4.モンサンミッシェルへ
サンマロ見学を終え、すぐにモンサンミッシェルへ。距離的には、40km程度なのですが、道を間違え、なんか同じ所をグルグル回ったような気がする。そう、高速道路は当然ですが、ここいらの一般道には、ほとんど信号がありません。でも、1時間程度、かかったかな?
モンサンミッシェルに続く以前あった海の中の道は、現在、撤去工事中です。この道があるために潮の流れが堰き止められ海底の砂が移動せずに汚泥化したからなのです。この道に変わって潮が行き来できる橋が7月に完成しました。
このため以前はモンサンミッシェルのごく近くにあった駐車場が、現在は遠くの畑の中にあります。
駐車場からの遠景です。はるかむこうにモンサンミッシェルが・・・時間と脚力があれば、4kmの道程を歩いて行くのも面白いかと。。。巡礼の道だね。 |
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まだ、モンサンミッシェルへの道の撤去工事中です。 |
小島(岩礁)にお城を作っています。もともとは修道院ですが、 戦争の際にはお城の役目も果たしたようです。 |
モンサンミッシェル、1979年に世界文化遺産として登録された、城塞のような修道院です。古くから「海上のピラミッド」などと呼ばれてきました。テレビ、パンフレットなどメディアにかなり露出しているので、近くから見る姿については新鮮さは少ないです。まだ、遠くからの姿の方が異様な存在感があり、新鮮ですね。駐車場からは4km程度あるので、歩けば1時間を要します。新しい橋が作られる前は駐車場は、ごく近くにあったのです。無料のシャトルバスが15分間隔程度で出ています。このシャトルバス、前と後ろ、両方に運転席があります。回転して方向転換する必要がないのです。かしこい・・
フランスは旗が好き。左が「バス=ノルマンディー」地方 の、右はフランス国旗です。地方のは大体どの旗も結構、 戦闘的な文様です。おもしろい。。。 日本のゆるキャラもいいけれど、地方を団結させ活性化す るための道具となりうるかもしれん。 |
モンサンミッシェル内のレストラン兼ホテル。 狭いですよ。 |
参道には土産物店がづらっと並んでいます。狭いです。 パリもそうだけれど、フランス人は狭さに慣れている。 日本人も狭さに関しては慣れていますが。 |
左のチケットを買ってモンサンミッシェルに入ります。(いや、登ると言った方がいいかも・・)9ユーロ、まあこんなもんか。
但し
一度入場すると戻れません。(途中で登るの止めて帰ろうかと思ったけれど出来なかった。)
急な階段を登って行くのです。建物の中に入ってもまた、階段、階段、それも段差の高い急なやつ。
途中でテラスや、中庭などがありますが、兎に角てっぺんまで観光階段道は続いてます。日本の四国の金刀比羅宮へ登った時を思いだしました。
昨夜の寝不足もあり、本当に途中でたおれそうになった。もどしそうになりました。
流石に、修道院にふさわしい道程でした。
途中に少しばかり広いテラスがあり、そこからは眼下 180度の景色を見るころができます。後ろを向いて 見上げた修道院の高層部分です。 右の写真の塔のてっぺんまで、登ったような気がする。 |
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テラスから望む砂浜。 |
テラスからクエノン川を望む。この川から流入する土砂 が溜まって汚泥化しているのです。 |
テラスから大西洋側を望む。 |
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修道院の中、確か昔は食堂として使われていた、とか 誰かが言ってたよう。 |
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石作りの修道院の中に、緑の中庭が。驚きました。 |
これは、下から上を見上げた所。塔の先端部分に穴が開い てる。石が煤けてるのを見ると何か燃やしたのかな? |
私は、かなり疲れています。もう、限界を超えているの です。 |
モンサンミッシェルの遠景は先にも言ったように異様な存在感があります。近景はしれてる。でも、一歩中に入るとこの石のすざましい建造物に圧倒されます。観光客が大勢いるのに、静かです。音があまりない。それに、石の持つ強烈な冷たさと厳しさを感じます。
「こんな所で暮らされへんで。なんにも考えられなくなるで。でも一つの事だけに集中するのにはいい場所かも・・・」
日が、傾いてきました。秋の夕日はアッと言うまに沈んでいきます。
色々なメディアにはモンサンミッシェルの美しい写真が掲載されています。このページにも1枚ぐらいは美しいのを掲載しておきたいので、WWW.MYZAKURO.COMからお借りしました。下の写真です。
モンサンミッシェルが一番美しく見える時は潮が満ち、ライトアップが水面に反射して輝く時ですね。
こんな写真を撮りたい思う人は、天気のいい日と潮の時刻をみはからっての泊りがけ行程ですね。 この対岸には、高級HOTELからバンガローまで宿泊施設が多数ありました。 その気になれば、こんな綺麗な写真を撮ることも可能です。 |
日も暮れかかってきた帰り道の途中、羊の群れに遭遇しました。この羊が、プレ・サレ(pre-sale)のラム肉の原材料なのです。私は食べたことはないのですが、この肉が美味しいのだそうです。その秘密は、塩分を含んだ牧草にあるそうです。
なんで、牧草が塩分を含むの?海岸近くだから・・・?
この牧草地は春と秋の大潮の日、近頃はスーパームーンなんて言葉が流行っていますが、その頃に潮が陸地に這い上がり、ここいらは、海水に浸かるのです。潮がざっぷりとかかった牧草は羊にたべさせる訳にはいかないので、この地方の比較的多いい雨を待ちます。雨がある程度塩を洗い流す頃を見計らって、放牧をするのです。年二回の大潮の時に襲ってくる高潮(段波形状で迫り上がってきます。川を遡ればボーアですね。)をこの地方では「マスカレ」と呼び、この時は大勢の見物人が押し寄せます。
これらの情報は、NHKの「世界で一番美しい瞬間(とき)・恵みの潮が巡るときフランスモン・サン・ミシェル」で詳しく放送されました。オン・デマンドでも見れるかもわかりません。非常によく描けていました。(上のNHKのWEBサイトでは11月26日放送となっていますが、私が見たのは、確か夏頃だったと思います。何回も再放送してるのでしょう。)
高級なカメラで撮ると、もう薄暗いのに明るく撮れてます。 |
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低級なカメラの映像です。これでも明るく撮れています。 |
羊のむこうにモンサンミッシェルが見えます。 |
パリに帰ったのは夜の9時頃だったでしょうか。サンマロで買ってきたオイルサーディン(これは、温めて味付けします。オイルサーディン温め用の容器があるのですね。)と魚介スープをいただきました。
疲れたけれど、生まれて初めて大西洋を見ることが出来て満足な1日でした。
JTBのパリ現地ツアー⇒厳選ガイドとゆく! デラックス・モンサンミッシェル